Home本田賞2007年 贈呈式レポート

贈呈式レポート

※受賞者・ご来賓の所属・役職・プロフィール内容は受賞当時のものです。

2007年本田賞 贈呈式レポート

2007年11月19日、帝国ホテル

左より川島理事長 本田さち夫人 ムレ博士ご夫妻
2007年本田賞贈呈式は11月19日(月)東京帝国ホテルにおいてフランス大使館関係者のほか、ジャーナリスト、学識経験者など、240名の招待者のご出席のもと、盛大に開催されました。

本年の本田賞は、フランス・リヨンの開業医であったフィリップ・ムレ博士に贈られました。
博士は1987年に世界初の実用的な手技による腹腔鏡下胆嚢摘出手術を行い、現代の内視鏡外科手術の急速な普及と技術革新への端緒を開きました。


川島理事長より賞状の授与


本田さち夫人よりメダルの授与

ムレ博士による受賞記念講演

「ラパロスコピー:外科医のもう一つの眼 もう一つの手術を考える眼」


講演されるムレ博士

私は医者という仕事が好きです。しかし手術の攻撃性だけはどうしても好きになれなかった。私個人にとってラパロスコピーは外科手術を考え直す新しい方法でした。この新しい方法は"外科手術を補助するもの"が私の基本的考えで、医師の仕事は自然の邪魔をしないことに尽きます。
ラパロスコピーと開腹手術の融合も将来への大きな課題ですが、結論的に言えるのは、あらゆる特殊技能と同じく、ラパロスコピーを生かすも殺すも、全ては使い手の技量次第なのです。
この講演録は後日、本田財団レポートとして発行されます。

記念講演録PDF



ご来賓祝辞

ジルダ・ル・リデック閣下 
駐日フランス大使

ムレ博士が独自の腹腔鏡技法を編み出されたのは、患者の術後の苦痛を和らげ回復時間を短く出来るという、常に患者の福利増進こそ第一義であるという医療哲学から生まれました。最初の手術の成功から2年たらずのうちにアメリカで採用され、その後、全世界に拡がりをみせた医療の大転換をもたらしたムレ博士はフランスの誇りです。
金澤一郎 
日本学術会議会長

ムレ博士のご功績は、患者側からも医療経済面からみてもメリットが大きく、日本においても年間6万例以上の手術が行われている。最近はがん患者にも適用され、将来はさらに多くの手術が内視鏡下に置き換えられるはず。個人病院で日常診療のかたわらでこのような偉大なご業績を上げられたことに、心から賞賛を差し上げたい。

渡海紀三朗 文部科学大臣

私と本田財団とは2月に開催されたインド国際シンポジウムで“イノベーションの実現に向けた日本の科学技術政策”について基調講演をして以来のお付き合い。ホンダスピリットは何事にも果敢に挑戦する姿勢と伺っており、この度のムレ博士の内視鏡外科手術の改革も、外科界の理解がなかなか得られない中、医学に対する情熱と信念を持って取組まれ偉業を達成された。その結果多くの人々が幸せの恩恵を受けることとなった博士のご努力に敬意を払いたい。

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