発足当初より海外での活動が中心だった当財団で、日本への還元をしようと始まったのが「懇談会」です。これは毎回、科学技術者や、他の分野の第一線で活躍する学識者に講演を行ってもらい、その後の懇親会で参加者と自由に語り合ってもらう趣旨で、1978年の第1回から数えて、これまでに130回を超えて継続しています。
会はトップクラスの講師による、初学者でも分かりやすくまとめられた専門性の高い内容を1時間聴講した後、懇親会で議論をより深める2段構成となっています。「学問や知識も互いに交差させることによって勉強が深まり前進する」と語っていた本田宗一郎は、存命中は必ず出席し、多くの研究者と語り合いました。当初は20名程度の出席者だったのが、近年は100?120名にまで拡大し、会場にはいつも知的興奮が漂う催しとなっています。
講演の部では、科学技術分野を中心に、文化人や起業家など広範な分野の専門家をお招きし、約1時間の講演を行います。時勢に即したテーマは常に参加者の興味を掻き立て、質疑応答では毎回多くの質問が飛び交います。
懇親の部は、立食形式での交流の場です。講師とのざっくばらんな意見交換はもちろん、懇談会の最大の目的でもある、専門分野を超えた交流の場「知的交流サロン」として活用いただいております。